節分と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、やはり豆まきですよね。
最近は恵方巻を食べるのも縁起が良いとされていますが、実はいわしを食べる地域もあります。
豆まきは、「鬼は外、福は内」のかけ声からわかるように、鬼を追いはらい福をまねく意味がこめられていますが、いわしを食べたり飾ったりする目的も魔除けのためだと言われているんですよ。
そこでこの記事では、節分にいわしを食べることにはどんな意味があるのか、なぜ飾るのかなど、詳しくご紹介いたします。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
目次
節分にいわしを食べる意味や頭を飾る気になる理由は?
節分にいわしを食べる意味「魔除け」
節分にいわしを食べるのは、鬼を追いはらうための「魔除け」の意味があります。
いわしを漢字であらわすと、「鰯」です。魚へんに弱いと書きますよね。
この漢字の成り立ちから、鬼がいわしを嫌う理由は「においで力が弱くなるから」だと言われています。
またいわしには独特な生臭さがありますが、鬼はそのにおいが苦手で、焼くことでさらに強まるにおいと立ち込める煙に思わず逃げ出してしまう、との説もあります。
節分にいわしを食べる意味「健康を願って食べる」
ほかには、一年の健康を願って食べる意味合いもあります。
いわしの語源の中に、貴族の食べ物ではない魚なので「卑しい(いやしい)」と呼ばれ、それが「いわし」となった説があります。
「弱くて卑しいとされるいわしを食べることで、体の中にいる鬼をはらえる」と考えられてきました。
食べ方は特に決まっておらず、焼いたイワシを丸ごと食べるのはもちろん、煮干しで出汁をとった料理でも良いようです。
中には、いわしをすり身にして「つみれ汁」や「ハンバーグ」にするなど、凝った料理をつくるご家庭もあります^^
出汁やすり身でもいいなら、取り入れやすいですよね。
また、いわしはとても栄養のある魚ですので、健康のために食べるというのは正しいかもしれませんね。
節分にいわしを飾る理由
いわしを飾る理由は、食べる意味と同じく「魔除け」のためです。
飾るときは焼いたイワシの頭を使いますが、やはりニオイがするので鬼が離れていくと考えられています。
昔から庶民の魚とされてきたイワシですが、たくさん取れて手に入りやすいイワシを節分に食べ、余った頭を飾ることで鬼をはらっていたという事ですね。
節分のいわしの頭の飾り方は?地域差ってあるの?
節分に飾るいわしを「柊鰯(ひいらぎいわし)」と呼びますが、聞きなれない言葉だなぁと思われたかもしれません。
別名で「節分鰯」「焼嗅(やきかがし)」とも呼ばれています。
柊鰯とは、柊(ひいらぎ)という木の枝に焼いたいわしの頭をつけたものです。
柊の葉っぱはトゲトゲしているのですが、そのトゲが鬼の目を刺すことから、魔除けとして玄関に飾るようになりました。
そもそも魔除けには「とがったもの」や「ニオイのあるもの」が昔から使われてきたため、柊鰯はそのどちらも兼ね備えた、理にかなっている飾りなんですね。
いわしと柊の組み合わせは、なんと平安時代から続く文化だそうですよ。
また、柊の花言葉の中には「用心深さ」や「保護」という意味があります。
これは魔除けになるトゲにちなんで、つけられたそうです。
柊鰯のつくり方はいたってシンプルで、焼いたいわしの頭を切り落とし、葉がついた状態の柊の枝に刺せば完成です^^
飾る期間は「当日の節分のみ」や「次の節分まで」など地域によってさまざまですが、2月いっぱいまで飾るのが一般的のようですよ。
いわしを食べたり飾ったりする風習は、主に西日本で行われています。
ほかの地域と比べても漁獲量が特に多いわけではないので、たくさん取れるからイワシを使っているわけではなさそうです。
また、東北や関東などの限られた一部の地域でもこの風習は残っているそうですよ。
どこの地域でも同じように行われているわけではなく、地域によっては「いわしの頭ではなくしっぽを飾る」ところもあります。
節分にいわしを食べたり頭を飾ったりする理由まとめ
節分の行事の中で全国的に広まっているのは豆まきですが、恵方巻を食べる習慣も一般的になってきましたよね。
限られた地域ではありますが、「いわしで鬼を追いはらう」という風州もあります。
「いわしで鬼を追いはらう」というのは、「魔除け」や「いわしを食べることで健康を願う」という意味です。
この風習のある地域のスーパーでは、節分が近くなると柊の枝も一緒に売られているんですよ。
魔除けとしてイワシを使うのは古くから伝わる大切な文化ですから、長く続いてほしいと願います。
周りでやっている人がいない時は、「健康を願って食べるだけ」でもやってみると良いですよ^^
豆まきや恵方巻と一緒に食べることで、厄除けの効果が期待できそうですよね。
いわしは年々漁獲量が減っているため価格があがっていますが、栄養豊富で健康や美容にいい食べ物です。
昔からの伝統を守るために、節分の日に食べる習慣をつけるのもいいかもしれませんね。
コメントを残す